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就職情報を扱うマイナビの調査によると、
2019年春に卒業予定の大学生、大学院生の内定率は76.3%という結果が出ています(2018年6月末時点)。
この数値は2017年の同時期よりも3ポイント高く、
新卒採用の売り手市場は加速していると考えられます。
また、リクルートキャリアの調査によると、
60.8%の就活生が2社以上の内定を得ており、
51.0%の人が内定を辞退した経験があると回答しています(2018年6月15日時点)。
新卒採用が売り手市場ということは、
企業は「求職者を選ぶ立場」から「求職者に選ばれる立場」になる、
という意味合いが強くなります。
そこで今回は、内定者を逃さない、
内定者フォローの方法について紹介していきます。
内定辞退のピークは6月
内定フォローサイト、エアリーフレッシャーズの2018年の調査によると、
内定辞退が発生するタイミングは5月から増加し始め、6月でピークになります。
その後、減少傾向になりますが、9月まで内定辞退が出る構図があるようです。
6月以降は、内々定を通知する企業が増加するに従って、
内定辞退者が急増していく時期です。
よって、内定者フォローを行う場合は、6月を重点的に対策するのが効果的と言えます。
内定者フォローの定番は内定者懇親会
実際に企業が行っている内定者フォローの内容を見てみると、
「内定者懇親会」を7割以上の企業が行っており、もはや定番と言えます。
それに続いて、「若手社員との懇親会」、「定期的な連絡」となっています。
この結果から分かることは、懇親会やこまめな連絡をすることで、
早めに人間関係を構築し、内定者の辞退を防ぐ狙いがあるようです。
内定者懇親会
若手社員との懇親会
定期的な連絡
これら3つの内定者フォローに対して、学生側にアンケートをとると、総じて好感触な結果が出ています。
理系、文系にかかわらず、約半分の学生が「内定者懇親会」を望むと回答しています。
「若手社員との懇親会」は約3割、「定期的な連絡」は2割強が望ましいとしているので、
多くの企業が行っている内定者フォローは、おおむね学生の希望とも一致する、有効な対策であることが分かります。
そのほか、学生が希望する内定者フォローには、
「資格取得支援」や「内定者旅行・合宿」などの回答もありましたが、
これらを実施している企業は少ないのが実状のようです。
SNSやアプリで内定者をフォローする
企業の負担を減らす内定者フォローとして、最近ではSNSやアプリを活用する事例が増えています。
研修とは異なり、内定者が手軽に取り組むことができるのが特徴です。
1.内定者向けSNS「エアリーフレッシャーズ」
内定者同士で仲間意識をつくることを目的としたSNSです。
内定者同士のコミュニティーを作るだけではなく、
企業側が内定者にアンケートを実施したり、eラーニング研修を行ったりすることができます。
さらに大きな特徴となっているのが、内定辞退予備群を発見する機能です。
この機能は、毎年3万人以上の内定者を対象に行動パターンを分析した結果に基づいています。
内定辞退を考えている学生は、人事担当者や同期とのコミュニケーションを避ける傾向があり、それがSNSへの投稿数やログイン回数に数値として現れます。
こういったデータを参考にすることで、内定辞退の兆候がある学生に対して、効率よく重点的にフォローを行うことができます。
2019年卒における「エアリーフレッシャーズ」の導入社数は約220社で、前年同期比で約1.5倍に増加しているそうです。
2.スマホでビジネススキルを学べるアプリ「モバイル ミニMBA」
スマートフォンのアプリを利用して、「財務諸表の読み方」といったビジネススキルを学習することができます。
各コンテンツは約3分程度で構成されているため、隙間の時間に気軽に取り組むことができます。
また、企業側が内定者の学習状況を把握できる機能があり、
進捗が遅い内定者をフォローすることもできます。
さらに、アプリを介して内定者同士でコミュニケーションをとれる機能も用意されており、
早い段階から人間関係を構築することで、内定辞退の防止につなげられます。
「モバイル ミニMBA」の導入企業は約100社で、前年同時期に比べて10倍に伸びているそうです。
まとめ:
経団連は2021年春の入社から、いわゆる「就活ルール」を廃止すると発表しています。
新卒採用の仕組みが大きく変わろうとするなか、
各企業は必要な人材の確保に力を入れています。
「内定者の辞退を防ぐにはどうすればよいか?」ではなく、
「どうすれば内定者は自社を好きになってくれるだろうか?」という視点で、
内定者フォローを考えてみてはいかがでしょうか。
参考:
「2019年卒マイナビ大学生就職内定率調査」を発表|マイナビ
大学生の内定率76%、6月15日時点 リクルート系調べ|日本経済新聞
企業の内定者フォロー、これが学生に刺さる|東洋経済オンライン