自社の企業理念を知ってる?企業理念と社員の意外な関係

2019/02/21
企業理念

ビジネスパーソンにとって、自社の企業理念に共感できるかどうかは、日常業務の意味づけに関わる大事なポイントといえます。今回は、企業の根本的な価値観を示す「企業理念」について紹介します。

企業理念とは何か?

企業理念は、会社の創業者が「この会社を起こした理由は何か」、「この会社における不変的な価値とは何か」、「この会社が達成すべき目的とは何か」などを明確に示したものです。その企業における「ビジョン」、「目標」、「ルール」などを規定したものともいえるでしょう。2015年6月に行われたリスキーブランドの調査によれば、49.6%の企業が「明文化された企業理念がある」、20.7%の企業が「決まった文章や言葉はないが(不文律として)企業理念がある」という結果が出ています。全体として約7割の企業に企業理念が存在し、それだけ重要なものとみなされているといえます。

企業理念が社員に与える影響

企業理念は社員のパフォーマンスにどのような影響を与えるのでしょうか。前掲の調査では、企業理念が社員に浸透している会社は、浸透していない会社と比較して2.3倍の確率で収益性があるという結果が出ています。さらに、企業理念が浸透していない会社の約1/4が赤字です。

また、むすび株式会社が実施した調査結果によると、企業理念の浸透によって仕事のパフォーマンスや従業員のコミュニケーションが改善するかの質問に対して、70.0%の人が「改善する」と回答しています(「改善すると思う」21.1%、「どちらかというと改善すると思う」48.9%)。

このように、企業理念は「単なる掲げられた文言」ではなく、「ビジネスのパフォーマンスを左右する重要なポイント」であることがわかります。

企業理念が社外に与える影響

企業理念は、社外の人に「どんな会社か?」を理解してもらうためにも重要です。ビジネスパートナーにとっては、「自社と親和性があるか」、「一緒にビジネスをすることで相乗効果があるか」などを検討する材料になります。従業員のパフォーマンスだけではなく、会社の対外的なメッセージにもなる企業理念は、自社の存在意義を端的に示す重要な役割を担っています。

有名企業の企業理念事例集

では、具体的にどのような企業理念があるのでしょうか。国内外問わず、有名企業の企業理念を紹介します。

トヨタ自動車株式会社

https://www.toyota.co.jp/jpn/company/vision/philosophy/

内外の法およびその精神を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、国際社会から信頼される企業市民をめざす

各国、各地域の文化、慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて、経済・社会の発展に貢献する

クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む

様々な分野での最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様のご要望にお応えする魅力あふれる商品・サービスを提供する

労使相互信頼・責任を基本に、個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる

グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長をめざす

開かれた取引関係を基本に、互いに研究と創造に努め、長期安定的な成長と共存共栄を実現する

日本を代表する自動車メーカー、トヨタ自動車の企業理念です。Webサイトでは「基本理念」という形で紹介されています。世界市場を見越したグローバルな視点で書かれているのが特徴的です。この文章は、創業者である豊田佐吉の豊田綱領をもとに作られています。豊田綱領は、彼の6回忌にあたる1935年に策定されたもので、会社の歴史と伝統を感じさせます。

豊田綱領

豊田佐吉翁の遺志を体し
一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を拳ぐべし。
一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし。
一、華美を戒め、質実剛健たるべし。
一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし。
一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし。

「報国」や「神仏」など、現代の企業理念では見かけない言葉遣いに味わいがあります。

株式会社ZOZO

https://corp.zozo.com/about/philosophy/

「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」(ゾゾタウン)を運営する株式会社ZOZOの企業理念です。ファッションを通して世界を幸せにするというシンプルなメッセージが、わかりやすく表現されています。これほどわかりやすいメッセージなら、社員も暗記してしまうのではないでしょうか。

Google Inc.

https://www.google.com/intl/ja_ALL/about/

「Googleの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。」
"To organize the world’s information and make it universally accessible and useful."

インターネット関連のサービス全般を手がけるGoogle。「ググる」「Google it」など、企業名が動詞になるほど世界中に認知されている多国籍企業です。Googleの企業理念はワンセンテンスでいたってシンプル。「情報」というキーワードを軸に、「この企業が何をしようとしているか」が明確に伝わります。

まとめ:企業理念は浸透してこそ意味がある

企業理念が明文化されていても、その内容が社員に浸透し、仕事に体現されていなければ意味がありません。理念という抽象的な概念にとらわれることなく、組織としての一体感や方向性を生み出すために、自社の企業理念を再確認してみてはいかがでしょうか。

 

参考:

企業理念の浸透度は3割 - 浸透していない会社の23.4%が赤字|マイナビニュース

ビジネスパーソンの「企業理念」に関する意識調査|むすび

会社の企業理念に共感しているビジネスパーソンの割合は?|マイナビニュース

理念は話してこそ伝わる ぴあ社長、社員反乱で気づき|NIKKEI STYLE

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